アドミッション・ポリシー
1.教育理念
・教育理念・目標、育成する人材像
九州大学教育学部は、人間に対する深い洞察と共感的態度を基盤に持ちながら、人間と人間のふれあう社会のさまざまな領域において創造的に問題解決できる人材を養成することを目的としています。
教育学部における教育は、人間の発達と形成を軸とする幅広い総合人間科学としての教育学・心理学に関する理論的並びに実践的な基礎教育と専門教育を通じて、具体的には以下の5つのタイプの人材像の育成を想定しています。
- 学部・大学院(本学部・本学大学院人間環境学府等)の一貫教育を経て、国内外の高等教育機関・研究機関等で教育・研究にたずさわる専門研究者。
- 学部さらには大学院での教育を経て、各種の教育・福祉機関等において教育・福祉の実践的活動にたずさわる専門職や指導者。
- 官公庁及び民間企業等で実践的な人材開発や能力開発、また教育分野や心理分野での実践活動にたずさわる専門研究者。
- 地域社会、さらには国際社会において、ボランティア活動としての教育的活動や福祉的活動にたずさわる専門家や指導者。
- 心理カウンセラーとして心理相談や心理ケア等の専門的活動にたずさわる専門家や指導者ならびにボランティア活動家。
2.教育プログラム
・教育課程の特色
教育学部は人間の発達と成長を軸とした総合的な人間科学を目指し、その基本を作っているのは教育学と教育心理学である。この二つの領域を総合的に学びつつ学年進行にともない、その専門性を深めていく方法をとっている。大きく教育学系と教育心理学系にわかれ、さらに教育学系には国際教育文化コースと教育社会計画学コース、教育心理学系には人間行動コースと心理臨床コースの4つのコースを置いている。
それぞれのコースの特徴は以下の通りである。
〔教育学系〕
- 国際教育文化コース
このコースは、国際化時代に対応してさまざまな分野で活躍できる幅広い知識と教養を持った人材の育成を目指しています。教育・研究の事項には欧米やアジア諸国の教育思想、教育制度教育政策や教育改革、また各国の教育についての比較研究、国際理解、異文化理解、民族問題、さらに留学生、帰国子女、外国人子女の教育等があります。例えば日本の教育問題を相対化するために外国の教育や文化と比較したり、最近話題となっている外国人や帰国子女など異文化に染まった子どもたちと日本の子どもたちとの接触で生じる問題とか、国際化という時代に対応する問題を解きほぐす道筋を模索できます。また、インターネットを駆使した教育方法の開発や教育とはいったい何であるかといった探求も欠かせない課題です。 - 教育社会計画コース
このコースは、教育と社会にかかわるさまざまな問題を社会科学的に探求したり、歴史的な観点から考察し、これからの教育計画や社会計画の立案・実施において指導的な役割を果たすことができる人材の養成を行っています。教育・研究の事項には日本や西洋の教育の歴史、教育行政のあり方、非行や社会の問題、現代的な学校化威嚇や学校経営、生涯学習と大学=地域連携があります。例えばいじめとか不登校といった教育問題が生じたとき、その原因となる学校や家庭の教育が形成されてきた過程や現状を見直して課題を明らかにしたり、よりよい学校をつくるためのプランづくりや教育改革のための政策的な提言であるとか、より豊かな人生を生きるためのライフプランニングなどもこのコースでは考えることができます。
〔教育心理学系〕
- 人間行動コース
このコースでは、幅広い心理学の視点と知識に基づき、今日の社会変動で生じるさまざまな問題に対処していけるような専門家の育成をめざしています。教育・研究の事項には、子どもの知識・規範の習得過程、生涯にわたる心身の構造の変化の過程、集団の中での意識や行動のしかた、環境による認識や行動のちがいなどがあります。例えば、学級の中でのより効果的な学習方法を模索したり、人生のそれぞれのステージでの心と体の関係を解きほぐしてみたりすることもできます。また、学級、学校、会社などの組織の中での人間関係の問題がどういうふうになっているかなども興味深い課題です。 - 心理臨床コース
このコースでは、心に悩みをもつ人たちや、身体に障害のある人たちを理解し、問題解決に導くことのできる心の専門家の育成をめざしています。教育・研究の事項は、高度産業社会におけるストレス、心理的葛藤、また家庭内暴力、不登校、非行、犯罪などの問題行動や発達障害を持つ人々への援助や対処の技法の理論的・実践的な開発です。例えば、職場や家庭などでのいろいろな悩みを抱えて困っている人の相談にのるカウンセリングの技法を開発したり、不登校のように学校で疎外された子どもたちの心のケアをする技術を学ぶことができます。また、障害を持った人たちが少しでも社会的な活動に参加できるような支援の技法の習得もできます。
3.求める学生像(求める能力、適性等)
教育学部は人間の発達と成長を軸とした総合的な人間科学を学ぶところです。だからまず人間に関心を持っていることが大切な条件です。そして社会科学、人文科学、自然科学のスキルがそれぞれ必要となります。そうした教育学部での学びのために、学生には次のことが期待されます。
- 教育や人間の成長・発達について高い関心を持ち、いろいろな立場から人間について考えようという意欲があること。
- 弱い者の立場に立ってものを考えられること。
- 本を読んだり、調べごとをしたりすることが好きであること。
- 与えられた知識や情報について、読み解く力、分析する力、解釈する力、批判する力、自分の意見をまとめる力。
4.入学者選抜の基本方針(入学要件、選抜方式、選抜基準等)
本学部では、教育学・心理学を幅広い総合人間科学として位置づける立場から選抜をおこないます。
個別学力検査前期日程においては、特定科目に偏らない主要科目全般の総合的な到達度を重視するものとします。したがって国語・数学・外国語を課し、センター試験の成績と併せて、基礎学力の優れた入学者を選抜します。
一方、個別学力検査後期日程においては、教育学・心理学の専門性を重視し、その高度な研究を推進しうる人材及び種々の現場で実践的な知・技を発揮しうる人材の適性を測るべく、小論文と面接による選抜をおこないます。小論文では論理的な思考・分析能力・表現力を測り、面接では教育学・心理学の学習・研究に対する資質及び人間に対する深い関心と理解力を問うものとします。こうした能力は単純な受験勉強だけでは獲得できません。日頃から人間に対する関心を深め、読書や社会的体験を通じて自分を磨いておいてください。
また、本学部では、深い異文化理解と国際性を備えた教育・心理分野の専門家を育成するために帰国子女・外国人留学生入試を実施しています。入試では異文化及び日本文化に対する理解と入学後の勉学意欲及び教育可能性を見るために、帰国子女の場合は小論文と面接を、外国人留学生の場合は日本語試験と面接をおこなうものとします。
5.その他
本学部の卒業生の進路の特色は約4割近くが大学院進学をすることです。また、主な就職先は地方公務員、家庭裁判所、中・高校の教員、企業ではベネッセ・コーポレーション、西日本新聞社、トヨタ自動車、日立製作所、安田生命保険、朝日広告社、福岡三越、東海銀行、三菱電機等です。
・その他本学部についての情報は下記ホームページを参照してください。
